峠は安全に下ってこそカッコイイ
GWも目前となり、友人とライドの予定を立ててる方も多いかと思います(*'ω'*)
そこで事故や落車で悲しい思いをする確率が少しでも減るように、今日は峠の下りの意識、スキルについて書いてみようと思います。
長くなってしまったので今回は意識の話、次回にスキルの話を書きます。
色々なブログでも取り上げられている話題だと思いますがやはりとても重要な話なので峠の下りが得意な人も、苦手な人も、特にロードを始めたばかりの【初心者】の方に教えて読んで頂けたらと思います( ˘ω˘)
下りが苦手な友人がいて、下りの重要性を上手く説明出来なかったら是非読んで貰って下さい。
全て大事な事ですが、大事な順に書いていきます。
1.下り中に自分が怖いと思うスピードが出たら、怖くない速度まで減速する
怖いと思うスピードは個人のスキル、見通し、路面状況で異なりますが、怖いなと思う感情は結構正しいです。
怖い感情が発生している状態は自分の中の下りスキルをオーバーした速度であると考えられます。
その状態でイレギュラーな事が発生すると、一瞬パニック状態に陥り対処が出来ずにそのまま事故へ繋がってしまう事があります。
自分の感情を信じて怖いと思ったら、減速、または怖い部分だけでも下車して下りましょう。
2.下りが苦手な人は、速く下った人を待たせちゃって悪いなという意識は持たない事
例えば…こんなライドがあったとします。
[峠スペック]
5km 平均6%の下り
[登場人物]
Aさん 下りが得意 平均30kmで峠を下ります
Bさん 下りが苦手 平均20kmで峠を下ります
2人の視点から考えてみましょう。
皆さんは自分がAかBか置き換えて考えてみて下さい。
少しでも苦手だと思ったら自分はBさんと仮定して下さい。
[良くあるパターン]
Bさんは心情として下りは怖いけどAさんを待たせるのは悪いな…という意識があり、怖いと思う速度域で少し無理して下ってしまう。
そして
Bさん「待たせてごめんねー」
Aさん「全然待ってないよー」
なんて会話をする事もあるかと思います。
Aさん的には本当に全然待ってないのですが、Bさんには中々それが伝わりません。
では実際にAさんはどれ位待ったのか計算してみましょう。
その差たったの【5分】でした。
ルートを確認したり、ストレッチやSNSなどをしていたらすぐに経過してしまう時間です。
更に怖い思いをして無理して1分速く下っても大した差はありません。
【重要】下りでは基本の速度が速いため思っている以上に時間差はありません。
この事を肝に命じて安全に下りましょう。
…とは言えAさんは全然気にしないと言ってはいるけど、それでも5分待たせちゃって悪いと思う心配性なBさんもいるかもしれません。
ここでニューメンバーの初心者Cさんが登場します。
[登場人物]
Cさん 下りが超苦手
Cさんはこの峠を20分かけて下ります。
そしてCさんはBさんに言います。
Cさん「Bさん待たせちゃってごめんねー」
この時点でBさん(あなた)はAさんと同じ立場になりました。
5分待ったBさん(あなた)はどう思いましたか?
…
…
…
そうです。
Aさんの「全然待ってないよー」
は本当に全然待ってないし、遅いなとも思ってないんです。
自分をBさんとした(あなた)も安心して、先に下り終わったAさんを気にせず安全第一で下りましょう。
そもそも友人である場合、Aさんは、BさんCさんの登り/下りの速さも大体分かってる事が多いです。
一緒にライドしている時点でその速度については折込済みで一緒に走る魅力の方が大きいということです。
なので…
待たせてゴメン〜と言うよりこんな感じでいいんじゃないかと思います(´ω`)
C「無事に下りました!」
B「無事に下ったもん!」
A「なにがもんだ( '-' )ノ)`-' )」
その方が楽しいでしょ(*'ω'*)
3.ブラインドカーブを通過するとき
下りで1番危ないのは先が見えないカーブ(ブラインドカーブ)です。
もしあなたがブラインドカーブを通過する時にスピードが出過ぎていて、対向車線側にはみ出してしまったとしましょう。
その時、対抗側に車やバイクがいなかったのはたまたま運が良くて事故が発生しなかっただけだと思いましよう。
また相手側が対向車線を越えてくる事すらあります。
ブラインドカーブではカーブに入る前に減速を完了させて、絶対に対向車線にはみ出ないように走る意識を持ちましょう。
※スキルの話になりますが、カーブ中に減速ではなく、カーブ前に減速しないとコントロールが効きません。
4.下りの速度があまり変わらない場合、前の人を抜かない
下りは基本的にスピードが出ている状態だと思います。
あまりに速度差がある場合は抜かないと逆に危ない場面もあるので見通しの良い所で「通りますー!」と声をかけて抜きましょう。
ただ、あまり速度差がない場合は抜いた時のリスクも大きいため、車間距離を保ちつつ下り終わるまで抜かない選択肢も持ちましょう。
※リスクとして、前の人が後ろに気づかず突然斜行して衝突してしまうなどが考えられます。
※ヒルクライムレース等の集団下山では特に意識しましょう
5.ハンドサインはしない
下り中の片手運転は危険です。
そもそもハンドサインが必要な位の車間距離で下らないようにしましょう。
後ろの人があまりにも近かったら、離れるように声をかけるか、声をかける勇気がなければ自分が減速/停車して先に行ってもらいましょう。
また、注意喚起が必要な場合は前を向いたまま大声で伝えましょう。
6.下りが速くてもカッコよくない
登りが速い人はカッコいい!と思いますが、公道で下りが速くても危険なだけでカッコ悪いです。
下りは安全な速度・ラインで下れる人がカッコイイ意識をみんなで共有しましょう。
以上、下りの意識の話でした。
一つ一つの可能性は小さくても、重なると大きなリスクとなります。
小さな危ない芽を摘み取って、大きなリスクを発生させないように心掛けましょう。
次回は下りを安全に下るスキルの話を書こうと思います。
[さいごに]
下りの意識というのは、自分の意識1つですぐに行動や結果を変えられます。
無理のない下りでみんなで楽しい自転車ライフを続けていって欲しいと思います(*'ω'*)